西武が“不死身の左腕”を補強する。新外国人としてカブスのマット・ダーモディー投手(30)を獲得することが20日、分かった。

大リーグ通算29試合2勝0敗のキャリアで、身長196センチの大型左腕。メジャーに初昇格した16年オフには、宅配自転車のアルバイトで交通事故にあいながら、無傷で生還した異色のエピソードを持つ。左腕不足の西武では先発投手として期待され、2年ぶりリーグV奪還を目指す上で、早くも大当たりの予感が漂っている。

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ダーモディーは高校時代「三刀流」だった。アイオワ州ノーウオーク高校では野球よりもバスケットボールにのめり込んだ。「バスケは私のファースト・ラブだった」と夢中になった。さらに3年時にはアメリカンフットボールまでこなしたという多才ぶり。当然、野球でも才能を発揮。6イニング制の試合で、全打者から18奪三振のパーフェクト投球を達成するほど、圧倒的な力を見せていた。

◆マット・ダーモディー 1990年7月4日、米アイオワ州生まれ。ドラフトを2度拒否後、アイオワ州立大から13年ドラフト28巡目(全体835位)でブルージェイズ入団。16年9月に初昇格。18年5月にトミー・ジョン手術。19年オフのFA後に米独立リーグでプレーし、20年8月にカブスと契約。メジャー通算29試合で2勝0敗、防御率5・13。196センチ86キロ。左投げ右打ち。