ソフトバンク工藤公康監督(57)が21日、オンラインで会見し、21年シーズンのチームスローガン「鷹く!」を発表した。2年連続のリーグ優勝と、5年連続日本一を目指すチームに「現状維持は後退」と強いメッセージを込め、さらなる高みを目指すことを求めた。

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工藤監督が左手の人さし指を高く掲げ、力強くその先を見つめた。「鷹く!」。指揮官は今季のスローガンに、熱いメッセージを込めた。「ホークスはさらに上を目指して、リーグ優勝、日本一を目指さないといけない集団です。現状に満足することなく、より高いところを目指して。現状維持は後退と同じ。去年と同じでいいのではなくて、さらにレベルアップしていく」。勝っている中でも、変化を恐れない。今季は小久保ヘッドコーチを招聘(しょうへい)。停滞することなく昨年より強い鷹を作り上げる意気込みだ。

王球団会長も、今年の仕事始めで「21年を勝ち抜くためには去年と同じではいけない。『2021年型の戦い』が求められる」と話していた。チームとして同じ思いを持って、21年の戦いに向かっていく。

11月末まで日本シリーズを戦い、コロナ禍での短いシーズンオフだった。工藤監督は例年なら米国に渡り、施設見学や偉人と会うことで研さんを積んでいたが、今年はかなわなかった。「例年と全然違いました。家にいて、球団のみなさんとミーティングをしたり。今年に向けてどういうところに取り組んで、何を目指していくか。ある程度まとめられたと思います」。例年より増えた「おうち時間」をフル活用し、キャンプインへの準備を整えた。

ソフトバンクという常勝軍団が思い描く夢は、高く、壮大だ。工藤監督は「V9を超えられるチーム作りというのは、最終的には目標になりますが、まずは5連覇。各球団が打倒ホークスで来る中で、常にレベルアップしていきたい」とよどみなく話した。2年連続リーグVと5年連続日本一。さらにはその先にある巨人以来の「V9」に向けて、鷹く、羽ばたく21年シーズンにする。【山本大地】

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