「パワー成瀬」が12球団のルーキー投手一番乗りで対外試合デビューした。ロッテのドラフト1位、鈴木昭汰投手(22=法大)が16日、広島との練習試合(コザ)の5回に3番手で登板。1回1安打無失点で0封リレーに貢献した。

打者へ投げるのは約3カ月ぶり。初球をいきなり中前へ転がされたが「いい当たりではなかった。考えすぎずに自分の投球を」と落ち着いていた。無死一塁、大盛に10球粘られながらも、この日最速の141キロで左飛に打ち取った。スライダー、ツーシームも解禁。「結果を残してなんぼの世界。完全ではないけど、ゼロで抑えたのは評価できると思います」と話した。

体格と右手グラブの使い方は「招き猫投法」で通算96勝を挙げたかつてのエースをほうふつとさせる。BC栃木で選手兼任コーチを務める成瀬によく似ており、右打ち、左打ち関係なく内をえぐった。加えて153キロまで出せる馬力がある。視察した巨人中里スコアラーは「スピードガンより速く感じる。真っすぐで押し込む力投派ですね。中継ぎでもいけそうな投げっぷり」と評した。

披露したのはたった15球。先発ローテ6枠目にふさわしいか、今後イニングと球数を増やして見極めることになる。変化球の精度を課題に挙げ、次回へ「真っすぐと変化球のコンビネーションで自分が主導権を握れるくらいの投球をしたい」。強気に左のエースへの道を突き進む。【鎌田良美】

▽中日岩田スコアラー「チームの球速(スピードガン)では146~147キロ出ていたと聞いています。スピードもあるしインサイドを攻めていて、簡単には打てないんじゃないか」

▽ロッテ中村奨(2回に広島遠藤から、今季チーム対外試合1号となる左越えソロ)「打ったのはストレートです。甘いストレートは一発で仕留めようと意識していたので、それができたのはよかったと思います」

ロッテ担当のツイッターはこちら―>

ロッテニュース一覧はこちら―>