万全調整。開幕投手が決まっている広島大瀬良大地投手(29)が日本ハム戦(マツダスタジアム)で、5回1安打9奪三振無失点と好投した。実戦3試合で12回連続無失点という抜群の仕上がり。3年連続開幕星へ向けて、19日ソフトバンクとのオープン戦(ペイペイドーム)で総仕上げを行う。

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昨季中1度もなかった9奪三振で本拠地登板を終えたエースは首を横に振りながら、マウンドを降りた。初安打を許した5回も2死三塁。最後の打者清宮をカットボールで空振り三振に奪った。だが、狙った内角よりも、やや中に入ったことが気になった。「シーズンなら結果オーライでいいが、オープン戦なので。最後いい形で終われたら良かった」。初実戦から12回連続無失点を継続する、5回1安打1四球9奪三振のピッチング。それでも、反省を忘れなかった。

直球とカットボールを軸に力で押しながら、フォークやシュート、スライダー、カーブを効果的にまじえた。1回を3者凡退で滑り出すと、2回は日本ハム中軸から3者連続三振。5回は先頭中田に左翼への二塁打を許すも、進塁打を狙う渡辺を内角球で詰まらせて遊ゴロ(結果、二塁走者が走塁死)に打ち取った。

昨年9月の右肘クリーニング手術を転換期とした。術後から肉体改造に取り組み、約5キロ減量。同時に筋肉量を上げ、ストレッチなどの柔軟性を高めるメニューを増やした。「体重が落ちたので、その分を何で補うか。体のしなやかさで強い球を投げたいとやっている」。登板2日前のブルペン投球は昨季までの60球前後から25球に抑え、登板日のブルペンも昨年の45球から25球に減らした。肉体だけでなく、技術や調整も洗練された。

佐々岡監督も「ほぼほぼ完璧。球の力、キレ、角度も。しっかり腕が振れている」と頼もしい姿に目を細める。エースが開幕戦と同じマツダスタジアムで順調ぶりな仕上がりを示した。「シーズンの空気感を感じながら臨んだ。こういう感じだと思い出したりした。気持ちを高めながら。球場の景色を確認して入った」。不安材料は見当たらない。3年連続開幕星へ向け、視界は良好だ。【前原淳】

▽広島会沢(大瀬良について) 今のところは課題が見つからない。今日もバッテリーの会話として、いろんなことができたので良かった。(一昨年よりも)レベルアップしているんじゃないですか。今日に関しては言うことがない。

▽広島中田(今年1軍初登板で1回無安打無失点) やってきたことが出せてよかった。変化球もナックルカーブとスラットを投げられた。1発目の試合でいい内容、いい結果だった。

▽広島高橋大(途中出場で8回に右前適時打) だいたい代打だと思うので、何とかああいうところで1本打てるようにしたい。開幕1軍だけじゃ(開幕約1カ月後に降格となった)去年みたいになっちゃうので。そこが目標じゃない。

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