2年ぶり2度目の大役を、まっとう出来なかった。日本ハム上沢直之投手(27)は26日、楽天との開幕戦(楽天生命パーク)に先発し、4回 2/3 を9安打6失点で黒星。初回に史上5人目となる開幕戦初球被弾で出ばなをくじかれると、5回1死満塁から走者一掃の適時二塁打を浴び、楽天打線に屈した。好相性だった同カードの黒星は18年9月8日以来で、連勝も3で止まった。

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2度目の開幕マウンドも、白星はつかめなかった。5回途中で無念の降板となった上沢は、唇をかんだ。苦しかった101球。4回 2/3 を9安打6失点とふがいない内容に「ゲームを悪い流れにしてしまうようなピッチングをしてしまい、申し訳ない気持ちです」。自分自身への怒りを押し殺した。

「毎年毎年、開幕投手でなくても、1年の初めは不安な気持ちがある」。そんな心を見透かされたかのように、半世紀ぶりの不運に、出ばなをくじかれた。初回先頭の辰己に、初球をスタンドへ運ばれた。145 キロ 直球。詰まらせたが、打球は右翼から左翼方向へ吹く風に乗って、敵地ファンの待つ左翼席へ。開幕戦の初球被弾は07年三浦大輔(横浜)以来、パ・リーグに限れば、実に半世紀ぶりとなる史上5人目の“災難”だった。

2回に2点目を失うと、5回は1死満塁から鈴木大に得意の高速フォークを捉えられ、走者一掃の右中間適時二塁打を浴びた。4番浅村こそ2三振含む3打数無安打と封じたが、4四球が失点に絡むなど精彩を欠いた。「うまくボールをコントロールし切れない部分もあったので、次は同じ失敗を繰り返さないようにしたい」と、肩を落とした。

自身は昨季、楽天戦3戦全勝と相性抜群だった。同カードの黒星は「特別な試合だった」という北海道胆振東部地震直後の試合だった18年9月8日までさかのぼる。栗山監督は「上沢でいって、今日に関してはもう、何も言うことがない。明日から、しっかりやるというだけ」。エースをいたわり、敗戦の結果を受け止めた。【中島宙恵】

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