先発ローテーション候補の左腕が、2軍戦で無失点デビューだ。新外国人ロビー・アーリン投手(30=ブレーブス)がイースタン・リーグの楽天戦(鎌ケ谷)で先発し、1回を2安打無失点だった。3月下旬に来日し、2週間の入国者待機期間経過後、PCR検査などの条件をクリアして、チームに合流していた。来日後、初実戦で「初めての登板のわりには納得いく内容だった」と、まずまずの表情。4種類の変化球を交えて2つの空振り三振を奪い、最速は142キロだった。

新助っ人は、ピンチでも冷静だった。1死から、水上に左中間へ二塁打を許し、2死後、和田恋に中前打されて2死一、三塁。続く山崎真をカウント0-2から、内角のチェンジアップで空振り三振に仕留め「いつも、シーズン最初の登板にはわくわくした感情がある。今日も今年初めての試合で、すごく楽しみにしていた」と、12球でデビュー戦を終えた。

「技巧派」という表現が、ぴたりとはまる。豪快さはないが、セットポジションから制球よく四隅に散らした。この日、投げた変化球はツーシーム、チェンジアップ、カットボール、カーブの4種類。右打者2人に安打を許し「カットボールは、そこまで良くなかった。右打者に対して、もっと内角を攻められたら」と、課題も明確だ。木田2軍総合兼投手コーチは「球にキレがあったし、ボール球で苦しむタイプじゃないなと思った」と、制球力を評価した。チームメートには「『ボブ』と呼んで」と、あいさつ。待ちに待った戦力が、ようやく新天地で動きだした。【中島宙恵】

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