新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生で1軍の活動を全面停止していた日本ハムは6日、札幌市保健所の認定のもと、活動を再開したと発表した。

7日楽天戦(札幌ドーム)を予定通り開催し、ドリュー・バーヘイゲン投手(30)が先発する。チームは5、6日にPCR検査を受け、新たな感染者は見つからなかった。さっそくこの日、非公開でポジション別の練習を実施した。

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ようやく、再スタートの時がやって来た。新型コロナウイルスの大量感染に見舞われ、1軍の活動を停止していた日本ハムが、活動を再開した。5、6日とPCR検査を受け、新たな感染者が見つからなかったことから、札幌市保健所が活動再開を認めた形だ。7日からの楽天3連戦も予定通り開催できることになり、栗山監督は「まずは一生懸命、全力を尽くす姿をお届けしないと」。選手らはこの日、ポジション別の練習を非公開で行い、7日の試合に備えた。

4月30日に最初の陽性者が判明して、ちょうど1週間。これまでに計13人(選手7人、コーチ3人、スタッフ3人)の感染が確認され、4試合が延期となった。特例2021適用対象は10選手にのぼる。被害の拡大を防ぐため、2日からは1軍の活動を停止する事態に。選手は4日間、練習ができなかったため調整不足は否めず、活動再開後の数試合は、千葉・鎌ケ谷に拠点を置く2軍の選手の力も借りながら、文字どおり総力戦で臨むことになりそうだ。川村球団社長は「影響は決して小さくありませんが、再びプレーできる喜び、ありがたみをしっかりグラウンド上で表現してくれると信じています」とコメントし「『01Karat-イチカラ-』という今年のチームスローガンのごとく、心を1つに合わせて、ここからのリスタートで困難を乗り越えていきたい」とチームの思いを代弁した。

活動停止中には、北海道内をはじめ、全国各地から激励のメッセージが寄せられたという。この日、最初の陽性者の1人、西川が、管轄保健所の指示による隔離期間を終えた。当面はチームに合流せず、自主練習で調整することになるが、チーム自体は突然の悲劇から少しずつ“快方”に向かっている。用兵を含め、難しいかじ取りを任された栗山監督は「まずは元気でプレーできる人間たちで(試合を)やっていく。多くの人たちに迷惑をかけて、本当に申し訳ない。恩返しできるよう、しっかりやっていく」。最下位からの逆襲で、支えてくれたファンや医療関係者に感謝を示す。