日大国際関係が、無安打で頂点に立った。2位静岡産大との天王山を1-0で制し、2季連続26度目のリーグ制覇を飾った。0-0の延長11回裏無死満塁、7番原海斗内野手(4年=日大三島高出)が決勝左犠飛。打線が27打数無安打と苦しんだ試合に、終止符を打った。先発・大石亮人投手(4年)は、11回6安打10奪三振で完封。相手投手との壮絶な投げ合いに競り勝った。チームは、東海地区大学野球選手権(22日、岐阜・長良川球場)に出場する。

日大国際関係が“無安打勝利”でリーグ連覇を果たした。試合を通じて相手投手を打ちあぐね、二塁に走者を進めたのは9回の攻撃が初めてだったほど。試合後、松崎裕幸監督は「3四球だけで勝ったのは初めてですよ」と苦笑いした。

打線が振るわない中、大石が奮投した。序盤、マウンドの傾斜が合わず「足もとが滑る感覚でした」。だが、4回以降は修正し「軸足の内転筋を押し出すイメージで投げた。それがうまくいきました」。タイブレークの延長10回には、バント処理で自身が一塁悪送球。無死満塁のピンチを背負うも「切り替えて抑えるしかない」と、後続の3人をピシャリと抑えた。

3日のリーグ第6週・東海大海洋戦(1●4)で負け投手になり、チームの開幕からの連勝を11で止めてしまった。投球に精彩を欠き、粘る相手打者に屈した。その悔しさを胸に秘め、優勝が懸かる一戦に登板。「今日はいつもよりも、気持ちが入った投球でした」と振り返った。

常勝チームらしく、勝負どころで強さを発揮。22日には、3年ぶりの全日本大学野球選手権(来月7日開幕、神宮ほか)出場を目指し、東海地区の舞台に挑む。服部恵汰主将(4年=藤枝明誠高出)は「さすがに、東海大会では打たないと勝てない」と危機感は強い。この2週間で課題を克服し、投手陣に頼らないチームを作り上げたい。【河合萌彦】