日大国際関係が、無安打で頂点に立った。2位静岡産大との天王山を1-0で制し、2季連続26度目のリーグ制覇を飾った。

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ノーヒットノーランの偉業も優勝の可能性も消えた。静岡産大は散発の6安打無得点に終わり、10回1/3を無安打、自責点0の先発・武藤一輝投手(4年=加藤学園高出)の力投に応えられなかった。萩原輝久監督は、唇をかみながら「一世一代の投球でしたから、勝たせてやりたかった」と、険しい表情で話した。

延長まで無安打完投するも、敗戦投手になるのはプロ野球でも例がない。武藤は、この日の投球に「悪いところは1つもなかった。絶対に抑えるという気持ちを持ち、チームメートには『俺に任せておけ』と言っていた」と振り返る。高校時代は、3年夏に背番号10ながら全5試合に先発し、県8強入りに貢献。静岡産大では遅咲きだったが、今春から先発に定着した。

当初は2連戦の2戦目での起用が多かったが、好投を続けたことでチームの信頼をつかんだ。大一番のマウンドを託され「みんなの信頼に応えられるように頑張った結果、良い投球ができた」と胸を張った。