福島大が8回の白崎哲平外野手(3年=仙台第三)の2点適時打などで石巻専大に4-1で勝利。日大工学部は山形大に2-1で競り勝ち、石巻専大、福島大、日大工学部の3校が7勝2敗で並び、優勝争いが混沌(こんとん)としてきた。福島大が優勝すれば実に20年ぶり。今日9日の結果次第で8勝で2校が並んだ場合は、翌週に優勝決定戦を行う。

福島大が首位の石巻専大を撃破した。先発は2日山形大戦で完投の越石寛大(2年=不動岡)。越石は、6試合32得点と得点力が高い石巻専大打線相手に1失点と好投し、2試合連続完投勝利を飾った。

7回まで1-1と拮抗(きっこう)した勝負の均衡を崩したのは白崎だった。8回2死二塁で、この日2安打の2番野中が敬遠された。「打つしかない」という気持ちで臨んだ白崎は、高めの直球を右へはじき返す。右翼手の頭上を越える2点適時三塁打となり、試合の流れを変えた。

身体の軸がブレたまま当てにいくスイングの修正を昨秋から開始。軸足に体重をため、その場で回転させるように意識した。リーグ戦直前で習得したバッティングは、チームに貴重な勝利をもたらした。白崎は「試合ができることに感謝し、楽しんで自分たちの野球で戦いたいです」と語り、野球を楽しむ福島大らしさを胸に優勝へ意気込んだ。

同校が優勝すれば実に20年ぶり。千載一遇のチャンスをものにすべく石巻専大に今日も全力でぶつかる。