楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22)が、母の日にハーラートップタイの4勝目を挙げた。

母のおかげで覚えた変化球がさえた。試合前時点で被打率3割4分と分が悪い左打者を6人並べる日本ハム打線にカットボールを多投。外角低めだけでなく、体へ向かって内角から曲げる配球も生かした。

1点を先制し、迎えた4回に王柏融、近藤、万波に3連続二塁打を浴び、2失点。逆転を許したが、浅村の2号2ランなどですぐさま味方が逆転。5回を抑え、救援陣に託した。85球6安打無四球4奪三振で白星をつかんだ。

母の力が白球にこもる。中学時代、母優子さんが偶然購入した本、「ダルビッシュ有の変化球バイブル」を手にとった。目を止めたのは前田健太投手のスライダーを紹介するページ。独学で習得し、今ではスライダー、カットボールを使い分ける。「本を読みなさいとは小さい頃からずっと言われていました。本当にここまで育ててくれたというのもありますので、そういった感謝の気持ちというのを投球で表しながら結果も残していければと思います」と力がこもっていた。

同僚の涌井、西武高橋に並び、ルーキーながらリーグトップの投手と肩を並べる。チームは1分けを挟んだ連敗を3で止めた。近未来のエースが、人生で初めて踏み入れた札幌ドームで恩返しの1勝をつかんだ。【桑原幹久】

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