立正大のエース田中裕人投手(4年=取手一)が今季、9試合目の登板にして初勝利を挙げた。

バックを信じて打たせて取った。冷静に低めに投げ6回を投げ5安打1失点。「今日は野手に助けてもらった」と安心した表情を見せた。

立正大は前週、国学院大に2連敗し、6位以下が確定。1、2部入れ替え戦に回ることが決まった。田中は、あらためて自分の投球を見つめ直した。これまではチームを背負う気持ちが強く、力んで投げ失点した。「1人では勝てない。野手が助けてくれる。チームのみんなの力を借りる」と、気持ちの持ち方を変え、打たせて取った。田中は「初勝利はうれしいけど、スキを見せたらチームに悪い影響を与えてしまう。ここで満足したら終わり。次(第2戦)も、入れ替え戦を目指して頑張りたい」と、表情を引き締めた。

坂田精二郎監督(46)は「チームには精神的な甘さがあった、でもこういう厳しいゲームを勝って、4年生中心に入れ替え戦まで引っ張ってもらいたい」と期待を込めた。

▽亜大・生田勉監督「これが今の亜大の力。エースの松本健が崩れるとこうなる。この現状を受け止め、秋に向けてチーム作りをしたい」