日本ハムは競り負け、借金が今季ワーストの9に膨らんだ。3点を追う6回、王柏融外野手(27)の右前2点適時打で1点差に迫ったが、追い上げはここまで。チームは1分けを挟んで今季2度目の4連敗となった。

   ◇   ◇   ◇

負の数字が、痛恨の敗戦を際立たせた。2カード連続でカード負け越し。1分けを挟み4連敗で、借金は今季ワーストの「9」に膨らんだ。栗山監督は、近藤をプロ10年目で初の「一塁」で起用。「みんなでいろんなところをやるので、試合に勝つために。今日一番、勝つ形でやっていくだけ」と懸命のタクトを振ったが、2戦連続で1点差で競り負けた。

ようやく見いだした突破口も、勝利にはつながらなかった。3点を追う6回。ここまで無安打無得点8奪三振と打ちあぐねていた則本昂から、1死一塁で西川が待望のチーム初安打。相手の失策が絡み2死満塁までチャンスを広げた。好機で4番王柏融が右前2点適時打を放ち、1点差に迫った。

王柏融は「すごくうれしいです。みんなが作ってくれたチャンスだったので、なんとか点を取りたいという気持ちで打席に入りました」と珍しく声を弾ませた。17年に台湾代表として、侍ジャパンとの壮行試合に出場。この時は則本昂からバックスクリーンへ逆転2ランを放っていた。当時同様に勝負強さを発揮も、反撃はここまでだった。

普段はひょうひょうと投げきる先発加藤だが、この日は苦しい投球となった。3回、浅村に2試合連発となる2ランを浴びた。5回には味方守備の乱れから追加点を許し、登板7試合目で初黒星を喫した。栗山監督は「なかなか点を取ってあげられなくて、申し訳ない」と謝罪。交流戦前最後の6連戦、投打の歯車を少しでもかみ合わせていくしかない。【田中彩友美】