広島は25日、新型コロナウイルスの陽性者が続出している影響で、25、26日の西武との交流戦(マツダスタジアム)の2試合を延期することを発表した。

25日に臨時で開かれた実行委員会で、12球団合意のもとで決定した。NPBの井原事務局長は「当該保健所からの疫学判断をいただいた上での球団の判断であります」と説明。現時点では27日の西武戦から試合を再開する予定で準備を進めている。

広島では21~23日の阪神戦に続く5試合連続の延期という異例の事態となった。交流戦の予備日はロッテ戦の31日を除いて、雨天中止のために用意されている6月14~17日の4日間のみ。ダブルヘッダーの可能性について井原事務局長は「今のところはありません」と言及。過密日程は避けられない状況となった。

試合再開へ、チームは正念場を迎える。これまで菊池涼、鈴木誠、九里ら12人が陽性となり、濃厚接触者の森下、高橋昂を含め計14人が「特例2021」で出場選手登録を抹消。球団独自の判断で自宅待機していた松山、西川、磯村に加え、21日巨人戦で大事を取ってベンチ外となっていた坂倉、塹江はすでに個別練習に復帰しており、27日からの復帰が見込まれる。主力を含む1軍11人の戦力を欠いた状態で、パ・リーグに挑むしかない。

チームは連日実施中のPCR検査で、24、25日と連続で陽性者0人と感染拡大を抑えつつある。ただ、19日を最後に実戦から遠ざかり、個別練習が続いている。調整面で不安があるが、佐々岡監督は「27日に向けて選手はしっかりと準備してくれていると思う。チーム一丸となって戦うだけです」と懸命に前を向いた。試練の交流戦に臨む。