広島会沢翼捕手(33)、小園海斗内野手(20)が3日、1軍に復帰した。新型コロナウイルス感染から復帰した小園は「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム戦に先発出場。結果的に降雨ノーゲームとなったものの、巡ってきた打席では中前打を放った。精神的支柱の会沢も、若い捕手陣が不安を露呈していた中での復帰。また、濃厚接触者と判定された2選手も活動再開となった。

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降雨ノーゲームも、チームには前向きな風が吹いている。前日2日に戦列復帰した菊池涼に続き、精神的支柱の会沢が下半身のコンディション不良から復帰。広島の正捕手であり、侍ジャパンの東京五輪代表に選出が濃厚な大黒柱の復帰はチームに大きな安心感をもたらす。若い小園も新型コロナウイルス感染から復帰と、佐々岡監督にとって頼もしい戦力が次々と戻ってきている。

幻となった復帰戦で、小園が存在感を発揮した。復帰後即「6番二塁」で先発出場。2回無死二塁での日本ハム金子から中前へクリーンヒットを放ち、チャンスを広げた。16日DeNA戦以来の打席でいきなり快音を響かせ「練習はしっかりやってきた。2軍でも打席に立たせていただいた。違和感もなく変わらずプレーすることができました」と胸を張る。今季初出場の4月22日ヤクルト戦から遊撃のレギュラーをつかんだ勢いはそのままに、1軍の舞台に帰ってきた。

この日、球団から森下と高橋昂の2選手と朝山、倉両コーチの隔離期間終了が発表された。これで5月17日から23日までに新型コロナウイルスの陽性と判定された選手とコーチ、濃厚接触者判定の全13人が活動再開となった。4日からチームに合流する森下と高橋昂はそろって、週末の楽天戦に先発するとみられる。佐々岡監督は「1人1人調整している中で、(調整不足)そういう不安はありますけど、しっかり調整してくれていると思う。今こういう状況だし、頑張ってもらうしかない」と送り出す。

主砲鈴木誠の復帰も近い。ウエスタン・リーグ中日戦に2試合連続先発出場。3打席に立ち、1四球を選んだ。プレーぶりを見守った高2軍監督は「あとは本人次第」と復帰まで秒読み段階に入ったことを示唆。反攻の6月へ、役者がそろいつつある。