エースが復活した。DeNA今永昇太投手(27)が7回4安打1失点で、今季初勝利を挙げた。

昨年10月に左肩を手術。復帰4試合目での白星に「手術を決めた日、した日、状態が一進一退で本当に戻れるだろうかと思った日が頭を駆け巡った」。三嶋からウイニングボールを受け取り、昨年8月8日以来309日ぶりの勝利をかみしめた。

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今永はネット上で一部から「哲学者」と呼ばれている。発言がユーモアやウイットに富んでいるからだ。5月20日に今季初登板予定だった試合が雨天中止となると「こういう梅雨の時期なので。皆さんも日本の四季を楽しんでいただけたらと思います。以上です」。報道陣を笑わせた。

初めて1軍の投手練習に参加した同17日は、横浜スタジアムの外野を黙々と走り込んだ。「感慨深かったか」と問われると「特に。皆さんそう書きたいのではあればどうぞ。とにかく(2軍の練習場がある)横須賀行きの高速道路と間違えないようにと気を付けた。それぐらいです」と笑みを浮かべた。

今季から裾を上げて登板する。「よくよく考えると長いズボンでやる意味って何なんだろうと。大学生の時はプロの長いズボンに憧れていたんですが、機能的に考えたらオールドスタイルの方がよくないかと。足も上げやすいですし」。投球だけでなく発言も楽しみだ。【DeNA担当=斎藤直樹】