ロッテ有吉優樹投手(30)が、国吉佑樹投手(29)との交換トレードでDeNAに移籍することが14日、両球団から発表された。

有吉は東金(千葉)、東京情報大、九州三菱自動車を経て16年ドラフト5位でロッテに入団した、プロ5年目の右腕。千葉・大網白里市出身で、この日も球団を通じ「プロ野球選手として地元千葉でプレーをすることができて本当に良かったです」とコメントを寄せた。

通算87試合に登板し、9勝13敗1セーブ。快速球を武器に19年には開幕ローテの座をつかんだものの、直後に右肘を手術し、20年7月7日の西武戦(ZOZOマリン)で679日ぶりの復活白星を挙げた。その試合では直球は140キロ前後。4種類の変化球を混ぜながらの投球スタイルに変身した。

昨季はその1勝のみに終わった。オフの契約更改では「肘が治っているけど、万全じゃないみたいな感じでずっと投げていて…心と体のバランスがとれずに難しいシーズンでした」と振り返っていた。1軍のCSの試合も「見られなかったです。見たくなかったですね」と悔しかった胸中を明かした。

右肘はすでに完治し、キャンプから腕を振った。開幕ローテが固まっていた今季は中村稔、大嶺らと1軍の先発兼ロングリリーフの座を競った。ここまでは1軍昇格がなかった。イースタン・リーグでは8試合に登板。うち6試合が先発で、佐々木朗が先発した後に複数イニングを中継ぎで投げることも2試合あった。28イニングで与四球2と制球が安定。6月12日のヤクルト戦(戸田)では3回10安打7失点と打ち込まれたが、それまでは防御率も1点台をキープしていた。新天地でも先発候補で期待されることになるだろう。【ロッテ担当=金子真仁】