日本ハム浅間大基外野手が、3年ぶりアーチで決勝点をたたき出した。無観客の球場。白球が弾ける音だけが、こだました。5回1死走者なし、ソフトバンク石川のスライダー134キロを「会心だった」と右中間席に突き刺す1号ソロ。今季56試合174打席目で、久々の1発を生み出した。

18年9月9日の楽天戦以来、遠ざかっていた快音を響かせた。本塁打は「ヒットの延長。しっかり振る中で、角度が付いたときに入ったらいい」との位置付けも、久々の本塁打に栗山監督は「頭に来るくらい、ひどいね」と、ご立腹。それでも「(レギュラーへの)大競争をしてもらっている。火が付いている感じを、ダイキからする」と強く感じさせた。

悲願のレギュラー奪取へ「仕事の出来る男」を掲げる。8回には、三塁打となりそうな柳田の中堅フェンス直撃の打球を、技ありの好捕。シチュエーションに応じた働きが「やっぱり試合に出るべき選手だと思う」と、うなずく。

今月21日に25歳の誕生日を迎える。「年を取りたくないです。もう25歳、若造のままでいたいです」と大笑いしながら必死に抵抗? する、あどけない一面も。シーズンを戦い抜き、心身での成長を遂げていく。【田中彩友美】

日本ハム石井(7回に中越え3号ソロ) バットがちゃんと仕事してくれた。最高の形でチームに貢献できたのはうれしい