両球団で監督を務め、昨年2月に84歳で亡くなった野村克也氏の追悼試合として行われた。

阪神で3年、楽天で4年、野村監督の専属広報を務めた嶌村聡球団本部長(53)は、この日の開催へ向け力を注いできた。「まず天気が、開催できてよかった。いろいろ意見を出させていただきながら、させてもらった。今、前半戦でこういう戦い方を見せられるというのは、私個人としてはうれしく思っています」と快晴を喜んだ。

球団旗などは半旗。試合前には息子の楽天野村克則育成捕手コーチ(47)がビデオメッセージで登場。「残念ながら父が在籍していた3年間は最下位という不名誉な結果でしたが、チームの基盤であるとかを父がいろんなものを残したと思っています。今は空の上で母と2人でゆっくりぼやきながら野球を観戦していると思います」と話した。野村氏の野球人生を振り返る映像も流れ、始球式には孫で日大野球部の野村忠克さん(19)が登場。「偉大な祖父だったので、祖父に思いが届くように」と打席のヤクルト塩見の内角へ、ショートバウンドながらも力強く投げ込んだ。

この日の入場者には野村氏の名言などが書かれた「野村ノート」を配布した。開幕直後の3月28日には神宮での同カードでヤクルト主催の追悼試合が行われたが、この日は阪神主催で行われた。