阪神の新4番ジェフリー・マルテ内野手(30)が弾丸ライナーの1発で「金メダル」を贈呈された。1点リードの7回1死、3ボールから右腕コルニエルの高め153キロをフルスイング。「大事な1点が欲しい場面だったので、良いカウント、甘い球が来たら強くたたこうと思っていた」。左翼席に中押しの14号ソロを突き刺した。

最近の好調ぶりも買われ、前日2日から約1年ぶりの4番を任されている。3回1死満塁では、遊ゴロ併殺崩れの間に先制点をゲット。4点リードの8回にもバードから右前適時打を放ってダメ押しした。「打順は関係ないし、いつでもしっかりプレーできる準備をしてるだけ」。2安打3打点で完勝に貢献し、自然と笑みがこぼれた。

この日は1発の直後、うれしい“贈呈式”もあった。三塁ベンチに戻ると、坂本からお手製の虎ロゴ入り金メダルをかけられ、本塁打パフォーマンスの「ラパンパラ」を決めた。大リーグのパドレスが、本塁打の際に催している儀式が虎でも初めてお披露目。「最高だよ。ああいうモノでチームが勢いづくというか、みんなで1つになれる」と会心だ。低調だった打線に点火し、4試合ぶり2桁の14安打による白星を演出。満足げにマツダスタジアムを後にした。【佐井陽介】