阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が4回にヤクルト先発高梨から12試合ぶりの20号2ランを放った。2点を追う4回無死一塁、初球低めフォークを空振りした2球目、1球目より高めに浮いたフォークを逃さずすくい上げ右翼ポール際へ。7月初本塁打で、最近恒例のメダルをベンチ前でかけてもらいナインと喜び合った。「早い回で同点に追いつくことができてよかった。ようやく自分もメダルをつけることができてうれしいです」とコメント。最後は久しぶりのZポーズも決めた。

球界の新人左打者では歴代1位の1946年大下弘(セネタース)の20本に並んだ。終戦直後のプロ野球で赤バットの川上哲治(巨人)に対し、「青バットの大下」と呼ばれた通算201本塁打のスター。球界の伝説的な大打者に肩を並べた。

4日広島戦ではプロ野球タイ記録の1試合5三振を喫したが、前日6日のヤクルト戦ではあと数メートル高ければ柵越えとなった右翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。矢野監督も試合後「アイツも悔しい思いをしてここに来ているし。ああいう走者を置いて本塁打をもちろん一番打ってほしいけど、ああいうふうに適時打を。勝負強い打者になっていってもらいたい」と、復調の兆しとなる二塁打を評価していた。

新人左打者では20本でトップに並んだが、右打者を含めたプロ野球全体では、59年桑田武(大洋)86年清原和博(西武)の31本塁打が新人最多。また阪神の新人最多は69年田淵幸一の22本で、あと2本に迫った。