心配無用です! 東京オリンピック(五輪)金メダリストとなった阪神青柳晃洋投手(27)が11日、岩崎と鳴尾浜での投手練習に合流した。

前半戦先発でチーム最多の8勝を挙げたが、侍ジャパンでは慣れない中継ぎに回った。登板した2試合とも失点し、1回2/3で防御率27・00という数字が残った。だが「チームが優勝できた。その中に入れたことは素晴らしい。個人的には悔しい結果でしたが、打たれたことも経験かなと思う」と、ポジティブ思考で後半戦に臨む。

準決勝、決勝で出番はなかったが、稲葉監督の誕生日にバースデーソングを歌い、登板する救援投手をブルペンから元気よく送り出すなどムードメーカーになった。一方で、最強メンバーと過ごした3週間を貪欲に学ぶ時間として費やした。「一流の選手たちとやれた。自分はまだまだ劣っているな、という部分がすごく多く見られたので」。

同じ先発の中日大野雄に1週間の調整方法を聞いたり、楽天田中将に登板2日前に入るブルペンで意識していることなどを聞いた。「年下からもいっぱい得ることはありました」。朗らかな性格で分け隔てなく溶け込み、たくさん成長へのヒントをもらった。

勝ち頭の精神的落ち込みが心配されたが、苦い経験を力に変える前向きな姿に、矢野監督らも一安心だろう。「五輪ではあまり活躍できなかったので、阪神では優勝の一員に入れるように頑張っていきたい」。後半戦は開幕2カード目、17日のDeNA戦(東京ドーム)の先発が有力。五輪でたくましさを増した背番号50が、後半戦逃げ切りVをけん引する。【石橋隆雄】

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