ソフトバンクが東京五輪金銀メダリストの2枚看板で、球団記録更新を目指す。ソフトバンクは後半戦開幕カードだった13日からの日本ハム3連戦で、球団タイの3試合連続無失点。さらに前半最終戦の7月14日楽天戦の4回以降無失点で、33イニング連続無失点を継続している。球団記録は南海時代の1943年(昭18)と2011年(平23)の38イニングで、17日楽天戦(楽天生命パーク)でダブルの新記録がかかる。

先発先陣は米国代表として、東京五輪銀メダルを獲得したニック・マルティネス投手(31)だ。16日、ペイペイドームでピックアップ練習を見守った工藤公康監督(58)は「安定感ですね。(カード初戦は)チームとして、勝つことで勢いに乗っていきたい」と、前半チーム最多の7勝右腕を指名。日本に敗れた7日の五輪決勝以来の登板となるマルティネスは「自分としてもいい状態を保てているし、チームもいい状態。甲斐を信じていますし、自分のやってきたことも信じている。それを出せるようにしたい」と必勝を誓った。

17日にダブルの新記録を達成すれば、18日の2戦目は、日本代表の金メダリスト千賀が記録更新役を担う。五輪では中継ぎ2試合で3イニングを無失点。チーム合流後は10日にウエスタン・リーグ阪神戦(タマスタ筑後)に調整先発し、5回4失点だった。工藤監督は「話をしましたが、体は問題ないと。元々球威のある投手。どれだけ低めに集められるか」と期待を寄せた。後半戦は負けなしの2勝1分けで、首位オリックスに3・5ゲーム差。金銀メダリストリレーで勢いを加速させる。【山本大地】

▼連続試合無失点のプロ野球最長は5試合。中日が10年7月16日広島戦~同20日横浜戦で、日本ハムが11年5月28日広島戦~6月3日ヤクルト戦で達成。連続イニング無失点記録は52イニングで、阪神が42年9月19日阪急戦7回~同27日朝日戦12回で、日本ハムが11年5月26日中日戦6回~6月4日ヤクルト戦2回にそれぞれ記録している。