ソフトバンクが今季初の2戦連続完封負けで、首位オリックスとのゲーム差が「5」に広がった。相手エース山本の前に4安打で0行進。4月1日にも同じ敵地で2安打完封負けを喫しており、今季は4試合で3勝を献上、防御率も0・89と抑え込まれている。またも天敵を打ち崩せず、工藤公康監督(58)は「やられたなと思います。今日は、本当に」と頭を抱えた。

150キロ台後半の直球に140キロ台のフォーク。4年連続日本一打線は、何度対戦しても手を焼いている。投手出身の指揮官は「あのフォークは真っすぐを待っていたら(バットが)止まらない。ストライクゾーンから落ちている。あれを振るなっていうのはなかなか…」と脱帽した。最終打者の主砲柳田も、フルカウントから145キロのフォークにバットが空を切った。

拙攻も響いた。0-0の3回に無死一、二塁の好機を作ったが、甲斐が送りバントを失敗。二塁走者の松田が三塁で封殺され、一塁転送された送球を一塁中川圭が落球して併殺は免れた。だが三塁を狙った一塁走者の今宮が、中川圭の送球で憤死。結局無得点に終わった。工藤監督は「隙を突くのはボールから目を離していないということ。(今宮の)あの走塁を責めることはしない」とかばったが、先制していれば展開は…と悔やまれるプレーになった。

首位との直接対決第1ラウンドで、勝てばその差を3ゲームに縮められたが、5に広がった。28日も負ければ、今季最大の6差に広がる。「明日は明日と切り替えてやっていきます」。4年連続日本一へ、正念場だ。【只松憲】