新潟は信濃に9-10で敗れ、今季5度目の4連敗を喫した。4時間11分におよぶ激戦を逆転負けで落とした。先発の中園大樹投手(21)は5回を投げて被安打5で4失点も、7奪三振の力投。8-4とリードする場面で後続にマウンドを譲ったが2日の埼玉戦以来の白星、2勝目を逃した。

中園が投じた、この日の直球は最速147キロ。スライダー、フォークを織り交ぜ7三振を奪ったが満足していなかった。「もうちょっとフォークと直球の力があれば(三振は)もっと取れた」。初回は3安打などで2失点。直球とスライダーでカウントを整え、フォークを決め球にする配球に変えた2、3回は無安打で3奪三振。「大胆な配球がハマッてくれた」と2、3回には納得していた。

中継ぎから5月に先発に回り「先発は楽しい」と言う。同時期の5月には決め球のフォークを習得。握りなどに試行錯誤していたが、鋭く落ちるようになった。5回を投げ終えた時点で8-4。後続が逆転されて、2日の埼玉戦以来の今季2勝目はフイになったが気にしない。「1球1球を強く。1人1人を大事に。無駄な球を投げない」。そんなテーマで投げている。

168センチの右腕はプロ注目選手の1人。この日もNPBスカウトの目があった。橋上秀樹監督(55)は「スカウトを意識しながらも、それなりの力を発揮して欲しい」と21歳に、強心臓の投球を期待していた。【涌井幹雄】