DeNA佐野恵太外野手が、勝負を決める1発を放った。

1-1の7回2死、代打楠本泰史が左翼線安打で出塁。投手が2番手の右腕田島から左腕の福に交代した。佐野は今季、右投手には打率2割9分5厘、左投手には同3割3分1厘と相性がいい。初球。141キロの直球が高めに浮いてきた。「しっかり自分のスイングができ、いい感触で捉えることができました」。決勝の11号2ランを右中間に突き刺した。軽快にダイヤモンドを1周した。

6回まで先発ロメロが1失点と好投していた。7回、ロメロに代打が送られた。リミットとなった7回に点を取ることで、ロメロに来日初となる勝利投手の権利を与えることができた。「ロメロがずっと好投していたので初勝利を飾れて僕自身もうれしいです」。ロメロはここまで3試合連続で5回以上を投げて自責点は2以下だったが、初白星が遠かった。主砲として、面目躍如の一打となった。

三浦大輔監督も、勝負を決めた主将の打撃を評価した。「2死走者なしから楠本がつないで佐野が狙い球を絞って、ミスショットすることなく1発で決めてくれた」。連敗を2で止めた一打に、目を細めた。【斎藤直樹】