ドラフトへ向け、猛アピールだ。プロ志望届を提出している国学院大の福永奨捕手(4年=横浜)が、3試合ぶりに4番に復帰。3安打4打点の活躍で勝利に導いた。

1-1の同点で迎えた5回表、2死一、二塁から「ここで自分が打って、先発の坂口を楽にさせてやるのが、試合のカギになる」と、外の真っすぐを振り抜き、勝ち越しの左越え2点適時打。9回には1死一塁から「本来の打撃をするだけ。その思いは迷いはなかった」と真っすぐを左翼スタンドへ運んだ。2ラン本塁打に、悠々とダイヤモンドを一周。「ここで終わりじゃない。優勝を目指してやっている。まだ次もありますから」と、冷静に言い切った。

捕手としても、1年生の坂口翔颯投手(報徳学園)に声をかけながら好リード。今季2勝目を挙げた坂口は「視野が狭くなっているときも、福永さんがポンと気持ちが軽くなる言葉を言ってくれる。メンタル的に、助けてもらいました」と感謝した。

存在感を示した。福永は開幕戦の日大戦で死球を受け、右手首の骨挫傷で2戦目を欠場。第2週の青学大戦では打点を挙げることができなかった。「この1週間、誰よりもバットを振った。今日は自信をもって打席に入ることができました」。主砲、女房役、そして主将として。力強く、チームを引っ張っている。

ドラフトを間近に控えるが「今はチームが勝つことが一番。その先にドラフトがある」と、気持ちを引き締めた。【保坂淑子】