ソフトバンクが引き分けを挟んで5連敗を喫し、自力CS進出の可能性が消滅した。今季12度目の0封負けで、3位とのゲーム差は4に広がった。Bクラスでシーズンを終えれば、4位に沈んだ13年以来8年ぶりで、工藤政権では初の屈辱となる。残りは14試合。4年連続日本一軍団が窮地に追い込まれた。

工藤監督 後退したのなら勝っていくしかない。引き分けではなく、勝ってからCSというものは見えてくる。明日もゲームは続くので、下がった分だけ前に進みます。

1点を追う4回は1死満塁の絶好機でリチャードが空振り三振、甲斐は力ない右飛に。流れをつかみ損ねた。工藤監督は「あそこでリチャードを変える選択肢はないです。だったら何のために出しているのかっていう話になる。その結果はこちら側の責任です」と背負う。拙攻が響いて無得点に終わった。

3点ビハインドの8回には、勝ちパターンのモイネロを投入。逆転を信じて勝負手を打ったが、1死も奪えずに2安打2四死球2失点でKOされた。勝利への機運は一気に沈んだ。工藤監督は「ああいうこともあります。いつも調子がいいというわけではないので」とかばった。

3位楽天との今カードは2連勝をもくろんだが1敗1分け。前日の同戦は、3点リードでリリーフ陣が打ち込まれ、逃げ切りに失敗した。投打がかみ合わず、日に日に追い込まれていく。「王者」が崖っぷちに立たされた。【只松憲】