運命の日の前日に猛打賞をマークした。3季連続36度目の優勝を狙う富士大(岩手)が、青森中央学院大を6-2で下し、4連勝を飾った。プロ志望届提出の山城響内野手(4年=知念)が3安打3打点と躍動。10月11日に行われるプロ野球ドラフト会議に向け「やれることは全て出した。明日はただ待ちたい」と力を込めた。

訪れた流れを引き寄せた。第2打席は中前打で出塁。第3打席は1点リードの4回無死一、二塁。追加点が欲しい場面は2球で追い込まれたが「ポイントを下げた」と微調整。3球目の変化球をコンパクトに振り抜き、右中間を破る2点適時三塁打を放った。「次にも良いバッターがいるので、つなぐ意識。何とかボールに食らいついて良い結果が出た」と小さくガッツポーズ。以降は中前打、8回はダメ押しの右犠飛で勝利に貢献した。

幼い頃から描いてきた夢を実現させる日を控え、「正直想像はできないが、期待をしてくれる人もたくさんいると思うので、良い結果を聞かせられれば」と話す。当日は同じく志望届を提出した佐藤大雅捕手(4年=北海)と安田慎太郎監督(36)の3人で指名の瞬間を待つ。指揮官は「2人が指名されれば最高。もうそれだけ」と心から願った。【相沢孔志】