関根学園(新潟)の滝沢夏央内野手(3年)が西武の育成2位で指名された。同校からは17年の巨人育成8位荒井颯太外野手以来2人目の指名になった。

固かった滝沢の表情が照れたような笑顔に変わった。テレビ中継が始まって2時間40分後、ようやく名前が呼ばれた。「源田さんを目標に動画を見ていた。そういう選手のいる球団に入れるのはうれしい」。西武には同じ上越地区の糸魚川白嶺OBの綱島龍生内野手(21)もいる。「いつか綱島さんとコンビが組めたら」と夢は広がる。

164センチの小さな体には野球センスが詰まっている。内野すべてを守り、50メートル走5秒8の俊足、遠投105メートルの強肩の持ち主。昨秋の北信越大会ではベスト4進出の原動力になった。打順は主に3番。投手もこなす。今夏は準々決勝の日本文理戦に先発。2-5で敗れはしたが、7三振を奪った。

入団すれば球界で最も背が低い選手になる。「自分はスピードが自慢」と小柄も長所に変えるつもり。「小さくてもやれるというところを見せて子どもたちの目標になりたい」。そのためにも「まず支配下登録を目指す」と気を引き締めた。12日から早速、後輩の練習に加わり、プロへのスタートを切る。