阪神から育成1位でドラフト指名された中京大・伊藤稜投手(4年)が22日、名古屋市内の同校で、阪神筒井スカウトらから指名あいさつを受け、中継ぎへの熱い思いをのぞかせた。

プロへの意気込みを問われ、こう答えた。

「最優秀中継ぎ(のタイトル)がすごいかっこいい。自分は最多勝よりも最優秀中継ぎにすごくひかれる。ピンチの場面で出て抑えて、ピンチに強いという勲章のタイトルだと思う」

テークバックの小さい変則左腕として早くもリリーバーへの意欲を見せた。ドラフト当日には「左の変則として150キロを投げられるのが自分の武器。まずは2軍で結果を出して1日でも早く支配下に上がりたい」と決意を述べていた。

そこから2週間足らず。中継ぎへのこだわりは揺らがない。

「ナゴヤドームによく行っていたので、憧れは、岩瀬さん。9回に出てきてピシャリと抑えているのを見てこうなりたいと思った」。プロ通算407セーブの左腕を目標に腕を振る。

 

▽阪神筒井和也スカウト「持ってる力は今年入る左の選手(2位、創価大・鈴木と3位、新潟医療福祉大・桐敷)とも遜色ない。150キロを超える直球というよりは、(直球と)変化球とのコンビネーションに魅力がある。力で押すというよりは、変化球も含めた投球に魅力がある」

 

◆伊藤稜(いとう・りょう)1999年(平11)11月8日、愛知県豊明市生まれ。豊明小1年時にホーメー少年野球クラブで野球を始める。栄中では東海ボーイズでプレー。3年時には全国制覇も経験。中京大中京では1年夏、3年夏に甲子園出場。3年夏の1回戦・広陵戦では2回1/3を投げ7失点。中京大では1年春からベンチ入り。阪神から育成ドラフト1位指名。最速は150キロ。178センチ、86キロ。左投げ左打ち。