タイトルも、逆転Vもつかむ! 阪神青柳晃洋投手(27)が、26日中日戦(甲子園)に先発し“大トリ”で頂点に導く。甲子園の室内練習場で前日調整。「もちろん大事な一戦に変わりはないので、今年の集大成を今年一番のピッチングで締められるように頑張ります」。開幕からローテを支えてきた右腕は、大一番でのベストピッチを誓った。

ここまでリーグ最多13勝で2位の広島九里と1差、勝率7割2分2厘も2位中日柳を引き離してリーグトップを走る。初タイトルにダブル王手をかけて臨む一戦でも、青柳は最後まで平常心を貫く。「タイトルどうこうより目の前の試合を勝って、チームに貢献した結果がタイトル獲得につながればいい」。勝利を追い求めた先にタイトルも優勝も、待っているはずだ。

2軍監督時代から見守ってきた矢野監督も、リーグ最終戦のマウンドへ太鼓判を押した。「あいつはメンタル的な部分は本当にいいもの持っている。最後に投げるのにふさわしいような年にあいつ自身がしてくれている。もう任せるだけで何もないし、今まで通り向かっていってくれたらいい」。6年目で初めて2ケタ勝利に到達し、最多勝を争うまで成長した姿に信頼は揺らがない。「ヤギらしく、雨も明日は降らんやろうからいい天気の中、しっかり投げてくれたらいいんじゃないの」。チーム屈指の雨男ぶりにかけて、ユーモアを交えたエールを送った。

青柳は今季中日には5試合で1勝2敗。ここまで来たら相性も関係ない。「シーズン前から優勝を目指してやってきたので当然優勝したいですが、ヤクルトの結果があるので、まずは明日しっかり勝てるように」。これまで通り、最後の白星をつかみ取る。【磯綾乃】

◆全日程終了後にV決定 自チームの公式戦全日程を終了した後に、他球団の結果を待って優勝を決めたセ・リーグ球団はまだない。パ・リーグの直近は「10・19」で知られる88年10月19日に、西武が優勝決定。同日に行われていたロッテ-近鉄で近鉄が連勝なら近鉄の優勝だったが、1勝1分けに終わり西武が逃げ切った。西武は3日前の16日に全130試合を戦い終えており、優勝は近鉄の結果次第となっていた。