ビッグボスが「スター誕生」へ、さっそく動いた。日本ハム新庄剛志新監督(49)がド派手な就任会見から一夜明けた5日、サプライズ計画の一部を明かした。自身のツイッターで、来季は支配下選手全員を1度は1軍のグラウンドに立たせることを約束した。チャンスを一瞬でつかみ取る選手は誰か? 育成への第1歩として、1軍の場で個性的な才能を発掘し、誰もが知るスターに押し上げる。

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一夜明けても新庄監督の仰天ネタは尽きなかった。午後1時過ぎ、自身のツイッターから発信された。「来年シーズンが始まり、僕と一緒に戦って行く選手全員を1回は、あの大歓声の1軍のグラウンドに立たせる事を、ここで約束します。その一瞬のチャンスを物にした選手こそ、スターに育て上げる第1歩となります」。就任会見で説いた「スター育成」の公約実現へ、具体的計画を明かした。

横一線から、スター候補を選別する。5日現在、支配下選手は去就未定の外国人を含めて60人。ドラフト会議で指名した選手を合わせると、69人にアピール機会が設けられる。登板回数や打席数など、詳細は異なっても、壁に当たっていた選手や若手にとっては、願ってもない。レギュラー陣も油断できない。全員の集中力を高め、モチベーションを一気に上げる。これが“新庄流”だ。

合同取材でも、タレント発掘への意欲を燃やした。出会った人に「日ハムの選手って、誰か知ってます?」と自らリサーチし、「1人も(名前が)挙がってこない」と不満げだ。自身も知っている名前は、東京五輪で活躍した伊藤と杉谷くらい。「杉谷君、あれがいいんですよ! まずは目立って、レギュラーを取ってくれたら、給料もボン(と上がる)! 3割打って20盗塁しようものなら、一気に年俸7000万、1億(の選手になる)。どんどん目立っていい。個性を出していっていい。それがまあ、出来ないんでしょうけど。それを、させていく。強制でも何でもいいから」と熱く語った。

選手の未来を心配するからこそ、チャンスを平等に与え、生きる道を示していく。「ユニホームを脱いでお金を稼ぐのは本当に大変。だったら、もっとユニホームを着ている時に稼いでおけば良かったと思う」。言葉どおりのサバイバルが、展開されそうだ。【中島宙恵】