ロッテのアデイニー・エチェバリア内野手(32)が値千金の同点ソロでサヨナラ勝ちにつなげた。

1点を追う8回2死、楽天松井の高め真っすぐを左へ打ち上げると、柵越えを確信してバットを放り投げ、胸のあたりを何度もたたいた。

「しっかりスイングすることだけを心掛けて打ちました。しっかりボールをたたけたし、何よりチームの勝利に貢献できたことをうれしく思います」と話し、大きな拍手を送ったファンに感謝を述べた。

高さ3メートルほどまで放り投げられた華麗なバット投げも注目された。以下は球界の主なバット投げ。

 

◆巨人中畑清 89年10月29日の日本シリーズ第7戦で6回、近鉄吉井からソロを放つと、勢いで三塁側ベンチ方向へ水平にバットが飛んだ。3連敗からの4連勝に導く一打。

◆巨人原辰徳 92年7月5日のヤクルト戦で9回1死一塁、伊東から同点2ランを放ち、バットを放り投げた。直前にフォークのすっぽ抜けにのけぞらされ、尻もちをついており「怒りの一打」とも表現された。

◆メッツ新庄剛志 01年4月9日のブレーブス戦で初ホーマー。バットをぶん投げたが、相手から「侮辱行為だ」との声。

◆近鉄中村紀洋 01年7月25日、オールスター第3戦で3試合連続本塁打。中日野口からの1発。豪快なフルスイングからのバット投げは定番化。

 

▼途中出場のエチェバリアが同点本塁打。プレーオフ、CSの初打席本塁打は13年1S<1>戦の加藤翔平(ロッテ)17年ファイナルS<1>戦のアマダー(楽天)20年<1>戦の安田尚憲(ロッテ)に次いで4人目。初打席で殊勲本塁打は先制本塁打の安田に次いで2人目。