阪神が巨人に連敗し、CSファーストステージで敗退した。シーズンでは11ゲーム差をつけ、14年ぶりに勝ち越した宿敵に、本拠地甲子園でたたきのめされた。試合後、スタンドのファンに深々と頭を下げた矢野監督は「本当に悔しい。これだけの差だったので、オレ自身の成長もしていかないとダメ。必要かなと思う」と、自身へも厳しい言葉を向けた。

この日もミスからの敗戦となった。2回に2点を先制したが、直後の3回に遊撃中野の失策からシーズン最多勝右腕青柳が4安打を浴び、3失点で逆転を許した。8回にも三塁大山の失策から、重い1点を失った。矢野監督は「もっともっとうまくならないと」と嘆く。シーズン4年連続12球団最多失策86個の拙守に最後まで苦しんだ。

2位ながらCSファーストSに連敗し、敗退するのは13年以来球団3度目。シーズンでは勝率5厘差、0ゲーム差で優勝を奪われたヤクルトとの再戦もかなわなかった。この日、今季初めて8番に入り、CS初スタメンの佐藤輝が左中間へ適時二塁打を放った。「ただただ悔しい。明日(8日)から来年に向け、しっかり考えてやっていきたい」と前を向いた。後半戦苦しんだ怪物ルーキーの進化で、来季こそ、17年ぶりのリーグ優勝を狙う。【石橋隆雄】