CSファイナルステージ初戦の先発を任された奥川恭伸投手(20)が、大舞台でプロ初の完封勝利を挙げた。

ヒーローインタビューでは「試合前からとても緊張していたので、ホッとしています。なんとかチームに勢いをつけられるような投球をできればと思っていたので、これで勢いづいて、日本シリーズに出場できればなと思います」と笑顔で話した。

巨人打線を相手に、プロ2年目右腕は1歩も引かなかった。この日最速149キロの直球と、キレのある変化球を制球よく投げ込んだ。

3-0で迎えた5回2死一、三塁のピンチで代打の八百板を外角直球で見逃し三振に仕留めると、ガッツポーズで喜んだ。

終盤になっても球威は衰えず、「ここまできたら完封してやるぞ」と臨んだ9回もしのいだ。被安打6の9奪三振、無四球で無失点で勝利投手となった。中堅手の塩見が「すごすぎて、何も言えない」と表現するほどの投球だった。

弱冠20歳。CSファイナルステージで、球団史上最年少の勝利を挙げた。最後の打者を打ち取ると、両手で大きなガッツポーズを決めて笑顔を見せた。

去年の11月10日は、広島戦(神宮)で先発し1軍デビューを飾ったが2回0/3を5失点で降板した。「昨年の今日は悔しい思いをしましたので、借りを返せたかなと思います」と明かした。

まだ続く厳しい戦いに向けて「明日からも一生懸命戦います。チームスワローズで、ファンのみなさんと、選手と一体となって日本シリーズ出場、日本一とれるように頑張りましょう。応援よろしくお願いします」と呼びかけた。