ヤクルトの“代打の神様”が、勝負どころで振らずに勝利に貢献した。

1点リードの6回2死満塁で、川端慎吾内野手(34)が、代打で登場。カウント2ストライクから、選球とカットで粘り、押し出し四球を呼び込んだ。高津監督からは「やっぱり素晴らしいですね。相手にプレッシャーをかけられますし、振らなくても、相手投手も嫌がっている感じもしましたし。すごく大きな、追い込まれてからの選球だったんじゃないかなと思います」とたたえられた。

川端に打撃技術を教わりにくる“弟子”からは尊敬の目で見られていた。川端の直後に左中間へ走者一掃の3点適時三塁打を放った塩見は「どうせ打つんだろうなと思って見てました。1球目からタイミングが合っていて、あたふたしないでどっしりとしている。いいところを慎吾さんに見せたいなと思いながら、次につなぐ気持ちを忘れずに打席に入った」と話した。仲間にも刺激を与えながらも、チームの勝利に貢献。20年ぶりの日本一へ向けて、頼れる切り札として出番を待つ。【湯本勝大】