1勝1敗で迎えた第3戦。筑波大が独協大に勝利し、1部残留を決めた。

1-1で迎えた6回。1死二、三塁から、代打・大竹哲司外野手(4年=刈谷)の遊ゴロの間に三塁走者が勝ち越しのホームイン。7回には二死二塁から清水大海外野手(3年=日立一)が左越え2点本塁打を放ち、試合を決めた。

投げては西武ドラフト2位の最速152キロ左腕、佐藤隼輔投手(4年=仙台)が2安打10奪三振で1失点完投。圧巻の投球で、学生最後のマウンドを締めくくった。

味方を信じて戦った。1部残留へ後がない戦い。前日、1勝1敗に持ち込み、佐藤は試合後、川村卓監督にアドバイスをもらった。「真っすぐで押すのもいいが、打たせて取る。味方を信じろ」。その言葉通り、4回までは打たせてとる投球。ペースをつかみ、5回以降は7奪三振。三塁を踏ませぬ投球で、6回にはこの日最速の149キロも記録した。「終盤は野手も得点してくれたので、楽な気持ちで投げられました。最後は自分が締めなければと思いました」と、エースの意地を見せた。

これが、学生ラスト登板。佐藤は「1、2年は結果も残せて、3年時はコロナ禍。4年秋の開幕戦でまたケガ。でこぼこ道でしたね(笑い)。でも、いい経験ができました」と、大学4年間の集大成に、ニッコリ笑った。

一方、14季ぶりの1部昇格を懸けた戦いに敗れた独協大の亀田晃広監督は「完全に力負け。佐藤君の投球は素晴らしかった。でも、選手たちにはいい経験になった。もう1度鍛え直します」と来春へ、気持ちを込めた。