「振らない怖さ」を身につけろ! 阪神佐藤輝明内野手(22)が18日、今年の秋季練習で行われている「データミーティング」に参加した。第3クール初日の甲子園の一室。矢野監督やコーチ陣から配球データなどから意見をもらい、「攻められるところは分かっている。振らないために、どうアプローチしていくかというのを、この冬に考えてやっていきたい」と有意義な時間を振り返った。

矢野監督がプラスアルファとして求めたのは、振らないこと。「振らない怖さがない。振る怖さは、本塁打を打たれるとか、甘く入ったら打たれるんじゃないかというのは、輝は持っている」。甘い球を仕留めて24本塁打を放った一方、内角高めの速球や外に落ちる変化球に空振りする場面が続き、プロ野球ワースト6位タイの173三振を喫した。後半戦はボール球を振るパターンが目立った。

佐藤輝も指揮官の言葉をしっかり受け止めた。「振らないことによって相手バッテリーに怖さを感じさせたりだとかは必要なんじゃないかと言ってもらったんで、来シーズンに向けてやっていきたい」。課題克服へ考えているのは、配球面と技術面。「配球を勉強するのも1つですし、メカニック的なことを変えるのも1つだと思う」。シーズン中から行っていた自身の映像研究はオフも継続する。ボール球を見送りやすい打撃フォームへの改造も視野に入れる。

「答えは見えているので。攻められるところは分かっている。振らないために、どうアプローチしていくかというのを、この冬に考えてやっていきたい」。課題は伸びしろの証し。怪物ルーキーはまだまだ進化する。【磯綾乃】