“期待枠”から脱却し、正真正銘の“戦力”への成長を目指す。巨人直江大輔投手(21)が27日、川崎市のジャイアンツ寮で契約更改した。10万円増の年俸760万円でサイン。「来年はもう4年目。1軍に行けるか行けないかとかそういうところではない」と自覚を口にした。

高卒3年目の今季は、昨年10月に受けた腰のヘルニア手術の影響で育成選手としてスタート。6月に支配下に再昇格し、7月1日広島戦ではプロ初セーブを記録した。しかし、その後は3試合に先発抜てきも、防御率4・91でプロ初勝利は挙げられなかった。「支配下に上がっていいスタートも切れた。後半戦のローテーションの1人に入るまでは良かったけど、そこから続けられなかったのは実力不足、体力不足だと思う」と冷静に分析した。

同じことを繰り返さないためにも、来季へ「柔軟性アップ」をテーマに掲げた。手術の影響もあり「今年1年投げていて体が硬くなることが結構あった」。桑田投手チーフコーチからも股関節の硬さを指摘された。これまでは体を大きく、強くすることを意識しており「硬いとは思っていなかった。見る人が見たら硬いんだなと。股関節の開脚の角度がまだそんなに開かないので、180度くらいは(開脚)したい」と思考をシフトチェンジ。「来年は勝負の年だと思う。初勝利もそうですけど自分が勝つことを考えて。2ケタを目指してやっていきたい」と力を込めた。オフはジャイアンツ球場での自主トレで勝負の4年目へ備える。(金額は推定)【小早川宗一郎】