中日が来季新外国人調査を一時凍結することが3日、分かった。球団関係者は「オミクロン株の影響がはっきり分かるまで新外国人の獲得は静観する」と説明。世界で急速に拡大する新型コロナウイルス変異株が、竜の新助っ人獲得に影を落とした。

立浪和義新監督(52)が組む強竜打線の目玉になる新助っ人大砲の獲得がストップする。世界で広がるオミクロン株への水際対策が強化。新外国人の来日が不透明となるため獲得調査の一時凍結に踏み切った。

今季もガーバー、ロサリオの新外国人を獲得したが、コロナ禍で来日が大幅に遅れた経緯も考慮。1軍投手コーチに就任する大塚晶文国際渉外担当は、ドミニカ共和国のウインターリーグを視察していたが、今月中に帰国させる。セットアッパーの又吉が国内FA宣言したため、移籍したケースを想定した代役新外国人リリーバー調査も一時休止される。

すでに影響も出ている。来季以降の新戦力として育成枠で獲得したキューバ人、ギジェルモ・ガルシア外野手(21)、フランク・アルバレス投手(22)の来日ビザ申請が停止。来日後の隔離期間が未定のため、来年2月のキャンプ合流に黄信号がともっている。

11月30日の球団納会で立浪監督はオミクロン禍にも「A・マルティネスやドラフト新人ら代わりの候補はたくさんいる。大丈夫」と話した。就任後には打力強化へビシエドや高橋周らの打撃改造にも着手。もしもの事態に備え、現有戦力の底上げも必須となる。