日本野球機構(NPB)は「ローソンチケット スピードアップ賞」の受賞者、チーム決定を10日、発表した。

個人表彰の投手部門ではレギュラーシーズンで最も平均投球間隔(無走者時)が短かった投手としてセ・リーグは巨人戸郷翔征投手(21)が9・5秒、パ・リーグはソフトバンク石川柊太投手(29)が8・3秒で受賞した。2人は2年連続受賞のため「特別表彰選手」となり22年度以降の表彰対象選手から外れる。本来は賞金50万円だが、特別表彰規定で今回は100万円が贈られる。

戸郷は「リズム良く、チームにいい流れを作りたいという思いで1球1球投げた結果を評価していただき感謝しています。来年以降も、同賞に恥じないようにスピード感のある投球を心掛けて勝利を積み重ねられるように精進していきます」と話した。石川は「目指していた賞の1つなので本当にうれしいです。テンポ良く投げることが、投手が野手にしてあげられる最大のサポートだと思っているので、そういう意識とせっかちな性分が、2年連続受賞という結果につながったのだと思います。伝説のスピードアップ賞投手、牧田さんに並べたということが誇らしいです。殿堂入りしましたが、今後も自分の投球スタイルを崩さず、スピードを求めていきたいです」と話した。

打者部門ではレギュラーシーズンで最も相手投手の平均投球間隔(無走者時)が短かった打者として、セは阪神糸原健斗内野手(29)が11・5秒、パはロッテ荻野貴司外野手(36)が11・7秒で受賞した。

糸原は「投手との対戦に集中し、打席に立つ前に状況を整理して勝負できた結果だと思うので、来シーズンもこの形を崩さず、やっていきたいと思います。投球間隔は短くですが、持ち味の粘り強さは大切にして頑張っていきたいと思いますので、ご声援よろしくお願いします」と話した。荻野は「1打席1打席、塁に出ることを意識して打席に立った結果がこのような形になったのかなと思っています。来シーズンも、まずはチームの勝利に貢献できるように。そして試合のスピードアップにも貢献できるように頑張りたいと思います」と話した。

チーム表彰(賞金100万円)ではレギュラーシーズンで最も平均試合時間が短かったチームとしてセは中日が3時間1分で3年連続、パはオリックスが3時間7分で4年連続で受賞した。