今年も、会いに行きます! 秋に行われるプロ野球ドラフト会議の指名候補を、日刊スポーツのオリジナルカード付きで紹介する「ドラフト候補全員!? 会いに行きます」。22年の第1弾は、目玉候補が並ぶ大学生編から。早大・蛭間拓哉外野手(3年=浦和学院)は、東京6大学野球通算10本塁打の長距離砲だ。

目の前で頂点を逃した悔しさは、早大・蛭間の何よりの糧になっている。昨年の秋季リーグ戦は、優勝まであと1勝として迎えた最後の早慶戦で引き分け。あの三振がなければ、あの守備のミスがなければ…。1つ1つのプレーがフラッシュバックする。「あれが自分の実力と受け止めている。苦しいけど、経験したから強い気持ちになった」。このオフは徹底的に振り込むなど、とにかく練習量を増やし汗を流す。

4年生から学んだことを、進化につなげていく。DeNAからドラフト2位指名された徳山からは「後悔しないように」と言葉を贈られた。昨秋、打撃3冠に輝いた今井の努力する姿からは、改めて考えて練習する大切さを学んだ。「3冠王。5本塁打以上、4割以上打ちたい」と高い目標を掲げ、大学ラストイヤーに臨む。

すでに大学通算10本塁打の打力が、最大の魅力だ。小宮山悟監督(56)からは「ケガをしなければドラフト1位」と期待されるが、蛭間は「まだまだ実力はない。常に向上心を持って目指したい」と慢心はみじんもない。「小さい頃からの目標」のプロ入りへ。悔いを残さず挑む。【保坂恭子】