スラッガーの矜持(きょうじ)がにじんでいた。西武中村剛也内野手(38)が通算500本塁打への強いこだわりを語った。

11日、埼玉・所沢の球団施設で自主トレで公開。ランニング、ダッシュ、キャッチボールで体を動かした後、川野と交代しながら、約1時間10分、マシンを打ち込んだ。

21年に通算2000安打に到達した栗山は、同期入団の中村の2000安打にも期待を込めていた。残りは356本。その達成意欲を問われると、背番号60は「2000本ももちろんすごい数字」と話し、そして「やっぱり」と続けた。心の底にある、こだわりを言葉にした。

「僕は昔からホームランにこだわってきた。あと8本で450本もありますし、やっぱり500本塁打というのを打ちたいという気持ちが強い」

これまで本塁打王6回、現役最多442本のアーチを描いてきた。21年は打率2割8分4厘、18本塁打。打率はキャリアハイに2厘差まで迫るなど、状況に応じて、コンパクトに振る姿も前より増えた。ただ、やはりスタンドまで飛ばすことこそ、自分が極めてきた道だ。

「いつまでたっても、やっぱりホームランを打ちたい。そこはガッツリ意識してやろうかと思います」

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今年で21年目となる。目指す節目までは、残り58本だ。「自主トレをしっかりやる時はやる。やらない時はやらない。メリハリを付けて、ケガしないようにやりたい」。オフには2年の複数年契約を結んだ。「この1年のことをどうやって行くか考えてやりたい」。

特別に変わったことはしない。ただ、コツコツと積み重ねていき、大きな偉業にたどり着いていく。【上田悠太】