聖地になるかも!? 阪神伊藤将司投手(25)の父・正宏さん(52)が、プロ2年目のキャンプインを前に愛息へエールを送った。

千葉・横芝光町で経営する「メグミルクステーション横芝販売所 伊藤牛乳店」の店内は、大量の伊藤将グッズであふれ「プチ記念館」状態。左腕が目標とする最多勝の記念盾を父は待っている。【取材・構成=中野椋】

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千葉県JR総武本線、横芝駅から徒歩15分。正宏さんが経営する牛乳店には、“伊藤将プチ記念館”が設けられている。少年野球時代の写真から横浜高のユニホーム、阪神でのプロ初勝利の写真に昨年10、11月度の月間MVPの盾…。増設を検討せざるをえないほど壁、机からあふれんばかりの栄光に、うれしい悲鳴が口を突いた。

正宏さん (置き場所がなく)そのうち片付けちゃおうかなって(笑い)。お客さんは見てびっくりするよ。警察の人も外からのぞいて入って来た時もある。うれしいよね、1年目だったからさ。まさかこんなに勝てるとは。ローテーションに入れるとも思ってなかったから。(いつか記念館に)なれればいいね~。

球団新人左腕では67年江夏以来、54年ぶりの2桁勝利となる10勝。そんな1年を正宏さんは陰で支えていた。昨年5月8日DeNA戦で無傷の3勝目を挙げてから3連敗。珍しく息子から電話がかかってきた際には「思い切っていけよ」とシンプルに伝えた。幼少期から誰よりも近くで見てきた“コーチ”の助言もあり、6月12日楽天戦で田中将に投げ勝ち4勝目。兵庫と千葉。離れていても思いは通じていた。

正宏さん あの時は本当に暗かったもん。でも、あれぐれえだったからね。あそこが一番、本人が悩んでいた時期だと思うよ。1年間持ったもんね。これが大きかったよね。

年末年始は親子水いらずの時間を過ごした。お互い趣味はゴルフ。プロゴルファーの「ジャンボ」こと尾崎将司に憧れて命名された息子だが、父の壁はまだ高い。年始のラウンドでは正宏さんがスコア82、将司が95。正宏さんは「将司の方が全然飛ぶ。JR東日本時代にも1回やったけど、プロに入ってから、今回やった時は全然飛びが違ったもんね」と笑い、「久しぶりにリラックスできたんじゃないかな」と目を細めた。

たっぷりと充電し、将司は現在沖縄県内でオリックス能見らと合同自主トレの最中。最多勝を目標に掲げるプロ2年目のシーズンに期待が膨らむ。

正宏さん 1年目で10勝できて、自信も生まれたんじゃない? 今度は最多勝の記念盾を飾れるように頑張ってもらいたいよね。

将司が勝てば勝つほど、“記念館”は完成に近づいていくはずだ。

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