昨季13勝(9敗)を挙げ、最多勝に輝いた広島九里亜蓮投手(30)は自己最多の170投球回を目標に定めた。年明けは広島県内で自主トレを行い、30日に今年初めてマツダスタジアムを利用した。

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右腕はかねてからイニングに強いこだわりを示している。21年シーズン開幕前にも「1試合平均7イニング、170イニングはいきたい」と話していたが、実際は1試合平均6イニング、149イニングに終わった。「去年もシーズン始まる前にイニングにはこだわりたいと言ったが、イニングに関しては(目標数を)投げられなかった。今年は最低でも160、170回は投げられるように」と意気込んだ。その気迫は自主トレから表れた。キャンプインを前にすでにブルペンで100球投げ込んだ日もあったという。「安定した質の良い球を投げるように」と中身を追求し、冬を越した。

「やっぱり(開幕投手は)先発ピッチャーとして目指す場所。1球団1人しか立てないものなので、そこはしっかり目指したい」

大瀬良大地投手(30)、森下暢仁投手(24)と並んで、開幕投手候補の1人。春季キャンプスタートの2月1日からエンジン全開で突っ走る。【前山慎治】