『超プラス思考軍団』の日立製作所が、最後まであきらめない、粘りの野球で打撃戦を制した。

和久井勇人監督は「今年は全員でいい雰囲気でできている。今日は逆転された後も声が出ていた。それが最後の勝ち越しにつながったかな」とチーム力での勝利に手応えをつかんだ。

打線を引っ張ったのは6番の三倉進外野手(26=早大)だ。2回、同点の右越えソロ。3回に勝ち越しを許すも、4回には2打席連続となる中越え2ランで逆転。6-6で迎えた9回には、勝ち越しの左越え適時打。すべて直球を完璧に捉え、3安打4打点の活躍で勝利に導いた。

新たな挑戦が変化を生んだ。昨年都市対抗終了後、足を上げる打撃フォームからノーステップに改造。「2月は今までの倍振り込んだ」と自信を持って臨み結果を残した。「いろいろなタイミングの取り方ができるようになった。そこはプラスになったと思います」と成長を実感した。

チームはコロナの影響で2月の沖縄キャンプが中止に。当初、キャンプ先で予定されていたオープン戦もすべて中止に。大会前、行ったオープン戦はわずか1試合。三倉は「試合数ができていなかったので、課題を見つけるためにも、自分から仕掛けていい打席にしたかった」と、負けを恐れず、プラス思考で積極的にバットを振り、結果につなげた。

和久井監督も「今日は三倉のおかげ」と感謝。日立製作所はチーム一丸、新たなチームカラーで突き進む。【保坂淑子】