進化した虎の主砲VS沢村賞右腕-。この日注目の対決は、阪神佐藤輝明内野手(23)がオリックス山本由伸投手(23)に対し、3打数1安打1打点で昨季からの成長を証明した。

【ニッカン式スコア】オリックスー阪神詳細速報

佐藤輝は「4番三塁」で先発。見せ場は第2打席だった。1点ビハインドの4回2死一塁、山本から同点の適時三塁打。2ボール1ストライクから128キロカーブを捉え、中堅右奥へ運んだ。俊足のオリックス中堅手、渡部が追いついたものの打球はグラブを弾き、佐藤輝は一気に三塁まで到達。昨季投手部門4冠で25年ぶりリーグ優勝に貢献し沢村賞を受賞した右腕から、貴重な一打を放った。

直前には無死一塁で島田が送りバントに失敗。さらに1死一塁で、空振り三振に終わったマルテのフォロースルーが捕手に接触し、守備妨害の判定を受けていた。二盗を狙った一塁走者近本は、捕手の送球ミスもあり三塁まで到達していたが、この守備妨害により一塁に戻っていた。味方のミスをも帳消しにする4番の仕事で、試合を振り出しに戻した。

二直に終わった第3打席もオリックス二塁手宜保の好捕に阻まれたもので、当たりは決して悪くなかった。一方で、第1打席は142キロのフォークに空振り三振。両者1歩も引かない対決となった。

佐藤輝は昨季オープン戦以来の山本との対戦だった。昨年3月20日に同じく京セラドーム大阪で2打席対決。右飛と空振り三振に軽くひねられていたが、1年後にリベンジに成功した。