最速158キロを誇るドラ1右腕の大勢投手(22)が、また球史に名を刻んだ。40年ぶりの新人での開幕戦セーブから一夜、新人では史上初の開幕から2試合連続セーブを記録。「しっかり準備できていたので、いつも通りマウンドに上がりました」と、打線が逆転して巡ってきた出番にも動じなかった。

【ニッカン式スコア】26日の巨人-中日戦詳細スコア

助言を即結果につなげた。25日の開幕戦は平均154・7キロの直球で押したが、2安打1死球で満塁のピンチを招いた。連投に備え、原監督から「90%の力で抑えられるように」とアドバイスを受け、すぐさま実践。この日は平均151・2キロながら、代打平田、大島からフォークで2者連続奪三振。最後は岡林を153キロの直球で中飛と3者凡退に打ち取った。「しっかり下半身主導で投げられれば、150キロでなくともある程度抑えられるんだなと。自信になったというか、勉強になりました」。新人らしからぬ貫禄の投球で、抜群の安定感を披露した。

常に成長を求め、技術を磨き続ける。プロ初セーブを挙げ、歓喜であふれた前夜も、日付が変わるまでテレビ電話で個人トレーナーの萩原淳由さんとフォームを確認。目指す未来はずっと先にある。「もっともっと今後の投球に、成長につながるような登板にしたい」。相手打線が恐れる、絶対的守護神への階段を駆け上がる。【小早川宗一郎】