好調のチームが予期せぬ事態に見舞われた。ヤクルト高卒3年目の奥川恭伸投手(20)が自身“開幕戦”となる先発マウンドへと上がったが、4回を53球、2安打1失点で緊急降板した。

【ニッカン式スコア】29日のヤクルト-巨人戦詳細スコア

序盤から持ち味の制球力の良さを発揮。1回を簡単に3者凡退。2回は1死から中田に初安打を許したが冷静に後続を断った。3回はわずか10球で3者凡退。1点リードの4回2死から巨人岡本和に同点ソロを浴びたが、何とか後続を断った。この時点では負傷した様子は見られなかったが、5回からは2番手の大下がマウンドへと上がった。

チームは敵地で阪神を相手に開幕3連勝をマークして本拠地へ戻った。若き右腕は「ベンチ裏から実際にゲームを生で見て、あらためて公式戦の雰囲気を肌で感じることができて、気持ちがたかぶりました。チームの波に自分も乗れるように一生懸命投げたい」と、気持ちを高めてゲームに臨んでいた。

昨季は小川と並ぶチームトップの9勝を挙げ、CSでMVP獲得。日本シリーズ第1戦に先発するなど、チームの20年ぶり日本一獲得に大きく貢献した。今季はさらなる躍進が期待されており、高津監督も「変化は多少あるんじゃないですか。慣れてきたところとか、自覚であったり」と、メンタル面の成長も認めていた。

奥川の降板で流れが変わると、チームは同点の6回に3番手の坂本が4失点。中盤までに大きなリードを許してしまった。